2026年9月18日
成田空港での乗り継ぎが五、六時間あると、館内で待つには長く、都心まで出るには心もとない時間です。2026年10月から、この時間帯の乗客に新しい選択肢ができました。成田空港が Narita Airport Transit & Stay Program を六年ぶりに再開したためです。海外のお客様やご友人が成田で乗り継がれる際に、お伝えしておくと喜ばれる内容です。
成田で国際線を乗り継ぐ方を対象としたツアーです。空港と、周辺にある千葉県内の六つの市町が、待ち時間に収まる行程を用意しています。英語を話す地元の方が案内役を務めます。ツアーと案内の費用はかかりません。交通費、食事代、拝観料などは各自のご負担になります。
受け入れの開始は2026年10月1日、事前の申し込みは2026年9月15日から、制度の公式サイトで受け付けています。
各市町に基本の路線が一つずつあり、所要時間は3時間から6時間まで分かれています。いずれの町も、空港から鉄道で一時間かからずに着きます。
| 市町 | 所要時間 | 見どころ |
|---|---|---|
| 成田 | 3時間 | 成田山新勝寺と表参道 |
| 多古 | 4時間 | 田園の風景。電動自転車で町を巡ります |
| 芝山 | 4時間 | 航空科学博物館と家庭料理の昼食 |
| 香取 | 5時間 | 江戸の面影が残る川沿いの町並みと佐原張子 |
| 栄 | 5時間 | 房総のむら。浴衣の着用と武士にまつわる話 |
| 神崎 | 6時間 | 発酵の里。酒蔵と地元の発酵食品 |
時間に余裕がない場合は、成田が最も無理のない選択です。中心となるのは成田山新勝寺で、千年を超える歴史があります。境内は広く、古い建物、朱色の大きな塔、そして奥には池のある庭園があります。

駅から寺へ向かう道が表参道です。細い通りの両側に木造の古い建物が並びます。店の多くは土産物、菓子、地元の食べ物を扱っています。この通りで知られているのは鰻を出す店です。ゆっくり歩くこと自体が、寺と同じくらい成田の見どころになっています。

香取市の佐原は、かつて水運で栄えた町です。川沿いの家々や商家がよく残っており、小江戸と呼ばれています。この路線では古い町並みを歩き、紙でつくる郷土の工芸である佐原張子に触れます。古い町の写真を撮られる方に向いています。

栄町の中心は房総のむらです。この地方の町家、商店、農家を再現した屋外の博物館で、浴衣を着る体験や、武士にまつわる話を聞く時間があります。昔ながらの日本の姿を一か所でひととおり見られる路線です。

芝山町は空港のすぐ隣です。主な行き先は航空科学博物館で、航空機や機体の部品が数多く展示されています。この路線には地元の家庭料理の昼食も含まれます。飛行機を好むお子様のいるご家族に向いています。

多古町は米で知られています。この路線では電動自転車で田園の風景を巡ります。神崎町は発酵の里と呼ばれ、酒蔵と地元の発酵食品を知ることができます。神崎は制度のなかで最も長い路線ですので、乗り継ぎの時間がとくに長い方に向いています。
制度の公式サイトには、各自で歩くための地図が用意されています。乗り継ぎの時間がツアーの回と合わない方は、この地図を使ってご都合のよい時間に同じ道筋を歩くことができます。
無料のツアーのほかに、有料の Plus Tours があります。土地に詳しい案内人が付き、通常のツアーより踏み込んだ体験ができます。内容の例としては、酒蔵の見学、刀鍛冶の体験、忍者の修行、そして地域の祭りへの参加があります。2027年7月の成田祇園祭で山車を引く回も予定されています。日程と詳細は制度の公式サイトに掲載されています。
まず考えたいのは乗り継ぎの時間です。表に示した時間はツアーそのものの長さで、空港を出るための入国審査や、戻ってからの搭乗手続きと保安検査は含まれていません。実際の乗り継ぎ時間より、余裕をもって短い路線を選ばれることをおすすめします。
もう一点は入国の条件です。国籍や航空券の種類によって変わりますので、申し込みの前に必ず公式サイトで最新の条件をご確認ください。あわせて、手に持って歩ける小さな鞄と、鉄道、食事、拝観の費用にあてる現金またはカードをご用意ください。
申し込みと詳細は Narita Airport Transit & Stay Program の公式サイトをご覧ください。
乗り継ぎではなく、成田を旅の出発点として到着される方、とくに小さなお子様やご年配の方とご一緒の場合、また荷物が多い場合は、ドライバー付きの空港送迎をご利用いただくと、鉄道を乗り継がずに宿までお送りできます。ドライバーが到着ロビーでお待ちし、荷物を積み込み、宿の入口までご案内します。

成田空港のトランジット&ステイ・プログラムが六年ぶりに再開しました。乗り継ぎの待ち時間に千葉県内の六つの町を巡る六路線について、所要時間と見どころ、申し込み前の確認事項をまとめました。

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